解体工事業の皆さんには産廃収集運搬業許可をオススメします!!

あなたが解体工事業を営んでいて、もしもまだ産業廃棄物収集運搬業の許可を持っていないのでしたら、許可の取得に向けて頑張っていただくことをおすすめします。解体工事と廃棄物の運搬は密接な関係にあるからです。とても相性が良いのです。

この記事ではなぜ産廃収集運搬業の許可を取るほうがいいのか、ということを説明しています。

目次

産業廃棄物収集運搬とは

産業廃棄物収集運搬業とは簡単に言うと、お金をもらって他人が出した産業廃棄物を産業廃棄物の処理場まで運ぶ仕事です。「産業廃棄物の運送業」とイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

ここでのポイントは「他人が出したものを運ぶ」という部分です。「運送業」であるなら運ぶことについて報酬をもらうことができます。

これに対して、自分が出した産業廃棄物を自分で運ぶ場合を考えてみましょう。通常自分で自分に報酬を払うことはありませんよね。だからこの場合は特に許可は必要ありません。

なぜ相性が良いのか

単純そのままで申し訳ありませんが、産業廃棄物収集運搬業許可をもっていると解体工事で出た解体物を処理場まで運ぶ仕事ができるから相性が良いのです。解体後の運ぶところまでを自社で行うことができれば工事の流れもスムーズにいきますよね。

ただし、「相性が良い」と言っていますように、必須の許可ではありません。契約の形態によっては必要ない場合もあります。

収集運搬業許可がいらない場合

ここでちょっと法律の解釈を説明しますね。

産業廃棄物や、一般廃棄物など、廃棄物のことは廃棄物処理法という法律で定められています。

この法律によると、基本的には廃棄物は

    • 出した人が責任をもって処分すること
    • 自分で処分できない時は処分できる人(許可を受けた人)に委任すること(責任は出した人にあります!)

と、いう考え方で定められています。

許可不要

発注者から直接仕事を請け負った解体工事の場合、廃棄物を出した人というのはあなたの会社(解体工事業者)です。解体を発注した人ではありません。ですから、あなたは自分で出した廃棄物を自分で運ぶことになるのでこの場合は許可がなくても問題はありません。

収取運搬業許可が必要な場合

しかし、あなたの会社の前に発注者から直接工事を請け負った元請業者がいて、あなたが下請業者として工事をする場合は話が変わってきます。許可必要

廃棄物は工事を請け負った元請業者が発生させたという扱いになりますので、その廃棄物はあなたのものではありません。元請業者から委託されてあなたが運びます。つまり、他人の廃棄物をお金をもらって運ぶということになります。この場合に許可が必要となるのです。

許可の取得をおすすめする理由

以上のように、同じ解体工事をやって廃棄物を運び出すという行為でも、自社が元請けか下請けかで許可が必要かどうかが決まっています。

知らずに無許可で収集運搬を業としてやってしまうと、廃棄物処理法違反となり厳罰が待っています。これは避けたいですよね。

ややこしいところですが、許可を持っていれば、どちらの場合にも対応できるのでそこまで気にする必要はなくなります。産業廃棄物収集運搬業の許可を取るまでには5つの要件があり、これらをクリアしていかなければならないため、確かに取らないよりは大変です。

しかし、工事の発注者側から見れば、たとえ許可が必要ないケースでも許可をとっている解体工事業者を選ぶということはあるのではないでしょうか。

なぜなら、5つの要件をクリア出来た解体工事業者はそれだけ企業としての水準が高く、信頼できる業者という評価に繋がるからです。

まだ産業廃棄物収集運搬業の許可をお持ちでない方は是非コチラもご覧ください。許可に必要な事の全体像をわかりやすく説明しています。
%e5%a5%b3%e6%80%a7%e7%a4%be%e5%93%a1a_%e6%8c%87%e7%a4%ba%e6%a3%92_01許可には何が必要?要件5つを説明します!

評価につながると言えるのには、具体的には次のような理由があります。

経営状態が安定している

許可を取得して更新するために、行政に対して財務諸表を提出しなければなりません。

赤字が続いている会社では許可を更新していくことができないので、許可を取得しているということはある程度の安定した財務状態にある会社だといえます。

暴力団関係者がいない

役員、株主、一定の権限を持った管理職に暴力団関係者がいないことが許可の要件になっています。許可取得後の状況も全て把握できるわけではありませんが、そういった筋の人達と関与している可能性は極めて低いはずです。

運搬施設、車両を備えている

トラックや駐車場、保管場所などをきちんと備えているので不法投棄などの不適切処理をしないはずです。リスクを犯してわざわざ不法投棄をする理由が普通はありませんよね。

排出事業者の責任をカバーできる

産業廃棄物は最終的にちゃんと処分されるまでが排出事業者の責任です。ですから委託した収集運搬業者が不法投棄などをしてそれが発覚したときに「知らなかった」ではすまされません。

排出事業者はお客様です。お客様から見て、収集運搬に限らず産業廃棄物処理業者の選定は非常に慎重にされるべきところです。そこでこの収集運搬業の許可を持っているという事実が光るはずです。

正しく廃棄物処理を行っている御社が安心してお客様に選んでいただけますように、という思いからこの許可の取得をおすすめしています。

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