静岡県の建設業許可|経管・専技が欠けたらどうしたらいいの?
あまり良いお話ではないのですが、不測の事態というのはどんな場合でも起こり得るものです。
急な病気、ケガ、意見の対立などで重要な役割を任されていた人がいなくなってしまう。。。
そんなことはない方が良いに決まっていますが、そうは言っても会社組織としては備えておく必要がありますよね。
ここでは、建設業許可を取得・維持するのには欠かせない「経営業務の管理責任者(経管)」と「専任技術者(専技)」が欠けてしまった時の手続きについてみていきます。
経管を変更するとき
社内に許可取得業種について5年以上役員として登記されている人がいれば、前任者が退任して2週間以内に「経営業務の管理責任者証明書」(様式第7号)により変更を届け出ます。
一方、上記の許可取得業種について5年以上役員に登記されている人がいない場合でも認められる場合があります。
それが「経営業務の管理者に準ずる地位」といわれるものです。
⇒経営業務の管理責任者(略して経管)を詳しく説明!
経営業務の管理者に準ずる地位とは
役員に次ぐ地位の経験がある者です。以下の者が該当します。
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- 6年以上の経管を補佐した経験がある者
- 許可取得業種以外の業種の6年以上の役員の経験がある者
- 海外法人の役員などの経験を国土交通大臣に特別に認定されたも者
- 代表取締役から権限委譲をうけた者としての経験が5年以上ある者
辞令、職制図、職務分掌表などで証明していきます。
個人事業主の場合は、個人事業主の配偶者、子息などの事業承継者がこれに当たります。
要件を満たす人が社内にはいない時は外部から招き入れることになります。要件を満たす人を役員に就任させるとともに、経管に就任させます。
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専技を変更するとき
経管が欠けた時と同様に、代わりの人がいるときには2週間以内に「専任技術者証明書」(様式第8号)により届出ます。
社内にいないときには外部から招き入れます。
ただし、専技は経管の場合と異なり、役員に限らず従業員でも国家資格者などの要件を満たせばなることが出来ます。以下のいずれかを満たせばOKです。
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- ①業種に対応した資格取得
- ②指定学科を卒業後の実務経験(高校5年、大学3年)
- ③届出業種での10年以上の実務経験
⇒専任技術者(略して専技)を詳しく説明!
中小企業では社長が経管と専技を兼ねているというケースも多いです。あなたの会社はいかがでしょうか。もし万が一のことがあるといけません。
安全第一、健康管理はもちろん重要ですが、社内、社外を問わずに予防的にこの要件を満たす人を早めに把握しておきましょう。
要件を満たす人がいないとき
2週間以内に欠けたことを届出書により届出て許可取り消し処分を受けるか、30日以内に廃業届を提出します。
まとめ
経管と専技はもともと揃えるのが難しい要件だったはずです。簡単に、備えあれば憂いなしですなどとは言えませんが、準備を意識することで後継者育成や事業拡張の布石にもなるのではないでしょうか。